前言撤回のおしらせ

 タイトルのままです。古川詩音です。

 なんのことかと申せば前回の記事(2025.10.3)における「『虹ヶ咲』関連の二次創作を終了する」という宣言のことでして……。ああも大見得を切った手前多少なりとも恥ずかしくはあるのですが、

  • アニメ本編も着実に完結へと向かっている中、やっぱり綺麗な形で締めくくりたい!
  • この作品に対するポジティブな想いもちゃんと形にしておきたい!
  • どうしても思いついちゃうネタを発散したい!

 等々、あれからいろいろ思うことがありました。 

 ということで2026年1月より、古川詩音による「虹ヶ咲」二次創作の締め括りとなるであろう、たぶん最後の新シリーズを展開します。

 

 トキメキを、ありがとう──

FOREVER!!

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【シリーズ概要】

 1/4〜3/29の3ヶ月間、毎週日曜日18:00ごろに短編を投稿します。毎回異なる組み合わせのメンバーをピックアップし、各月の奇数週は通常軸の「日常編」、偶数週は過去のパロディシリーズ等からモチーフを採った「派生編」を展開。

☆ 1月の更新予定はこちら!

  • 1/4 エマと果林:日常編
  • 1/11 エマと果林と彼方:キワモノティーチャーズ編
  • 1/18 彼方とミア:日常編
  • 1/25 ミアと璃奈:CyberPunk編

 1月のメインは三年生メンバー。完全に投げっぱなしになった「キワモノティーチャーズ」と二人の衣装デザインだけで終わってしまった「CyberPunk」が登場です。さっそくさながら雪辱戦のごとし。新規で製作した13人の立ち絵も順に公開予定ですのでお楽しみに。

 さて、古川は「こんな小規模な創作屋のちっぽけな宣言なんかだれも深刻に捉えちゃいねぇだろう」とタカを括ってこの記事を書いているわけですが、もしもこの手のひら返しに怒ってくださる方がいらしたらすみません。個人的な所感としては「虹ヶ咲」二次創作にまつわる卒業制作みたいなものです。発表はあまりにも長期間にわたりますが、気軽に見守るなり、無視するなりしていただければ……。

 では、改めまして来年1月以降もよろしくお願いします。良いお年を。

今後の二次創作活動につきまして

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神妙なタイトルで失礼します。古川詩音です。

突然かつ勝手なことで恐縮ですが、本日10月3日をもってPixiv及びXにおける『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(以下『虹ヶ咲』と略記)関連の投稿・二次創作活動をすべて終了させていただきます。

理由を至極単純に申しますと、私個人の信念・感情に照らし、もはや『虹ヶ咲』というコンテンツについていくこと、同作品を応援することはできないと判断したためです。

具体的には4月に発売されたノベルゲーム「トキメキの未来地図」の販促における露出の激しい衣装やウェディングドレスを着用したイメージの利用、今月(2025年10月)発表された「ホテルヴィラフォンテーヌ グランド 大阪梅田」とのコラボレーション企画における「プライベートサウナルームには、お好きなメンバーの等身大パネルをご用意いたします」との記述*1、さらにはYouTube上で行われている生配信においてキャストがキャラクターのフィギュアのスカート下を覗き込む行為が恒例化しているなど、昨今の『虹ヶ咲』の商品展開・マーケティングにおける状況を顧みますと、同作の運営は自らが扱っている女子高校生というセンシティブな題材に対する意識があまりにも軽薄であり、未成年および極端な若年の性的対象化を助長するかのような行動を繰り返していると言っても過言ではありません公式という責任ある存在のこれらの浅慮ぶりはユーザーとして、またいち社会人として誠に遺憾であり、断じて受け入れ難く、いかなる形においてもその肯定ないし支援と捉えられかねない行動をとるのは古川詩音という個人の信念に著しく反するものです。したがって今後は『虹ヶ咲』と距離を置き、同作の展開するあらゆるコンテンツから離れるのが最善であるとの結論に至りました。

もちろん2021年の初頭に『スクスタ』を開始してから今日に至るまで約5年間の思い出は大切にしていきたいと考えておりますし、桜坂しずく上原歩を筆頭とする素晴らしいキャラクターたちへの愛、人生に及ぼしてくれた数々の影響に対する感謝の念も終生潰えることはありません。しかしそれらを補ってなお余りあるほどの違和感、嫌悪感を堪えることが難しくなったため、このような決断に至った次第でございます。

なお、これまでPixivやXに投稿した二次創作作品の削除等は行いませんが、制作途中および未発表の作品はすべてお蔵入りとし、展開中の「ウラギャル怪盗すた〜りぃ☆さにー!」につきましても今後の更新予定はございません。楽しみにお待ちいただいていた方々におかれましては誠に申し訳ございませんが、何卒ご了承ください。『虹ヶ咲』や『ラブライブ!』シリーズ以外のコンテンツにまつわる投稿は気まぐれに継続してまいりますので、関心を持っていただけましたらそちらをお楽しみいただけますと幸いです。

ちなみにXのアイコン・ヘッダーはしばらく現行の仕様(DYBかすみと某YouTubeチャンネルパロディ)のままです。特に今回のホテルコラボ企画にまつわる一連のポスト内容につき、通りすがりの評論家気取りではなく、作品のFAを自作するほど愛のあった人間からの意見だということを明確にしておきたいためです

最後に、2024年10月10日に『半天半魔ユウ・タカサキと幼馴染の悪魔』初回を投稿してから約一年間、古川詩音の『虹ヶ咲』二次創作をご愛顧いただいたみなさまに改めて厚く御礼申し上げます。

決して愉快な記事ではなかったと思いますが、最後までお読みいただきありがとうございました。それでは、本日はこちらにて失礼いたします。

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*1:10月2日に同ホテルのウェブサイトが更新され、パネルは宿泊者の居室に設置される旨が明記されていますが、14歳から18歳のキャラクターからひとりが選ばれ、部屋に連れ込まれるという状況を何もおかしいとは思わないのでしょうか?『虹ヶ咲』運営もさることながら、ホテルヴィラフォンテーヌの宿泊業者としての神経を疑います。

『きかんしゃトーマス ミスティアイランド レスキュー大作戦!!』に見る差別と植民地主義の表象

 ぽっぽっぽ、汽車ぽっぽ。古川詩音です。

 普段はpixivの方で文字書きをしているのですが、小説ではない長文をぶん投げたくなったときの集積所としてこのブログを作ってから約9ヶ月が経ちました。

 前回(『スクスタ』桜坂しずく考 - K-9にリボンを添えて)は『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』の登場キャラクターについて考察したのですが、今回の題材はがらりと変わってきかんしゃトーマスシリーズ、その中でも特にこの長編作品となります。

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(下記Amazon商品ページより引用)

きかんしゃトーマス ミスティアイランド レスキュー大作戦!!』(原題:Misty Island Rescue)

 アメリカ・イギリスでは2010年、日本では2011年に公開された劇場版作品で、霧に包まれた謎の島ミスティアイランド」を舞台にしたトーマスの冒険を描く本作。ところが、一部のファンからはこの作品におけるトーマスのキャラクター像が人種差別的だと批判されることがあります。排外主義や人種差別がホットな話題になりつつある昨今の日々のなかでふとそのことを思い出し、改めて『MIR』を見返してみたのですが、悲しいかな、私もその意見に賛同せざるを得ないという結論に至りました。しかしその文量がX(旧Twitter)上で語るにはあまりにも膨大になってしまったので、9ヶ月ぶりに本ブログを稼働させ、通算2本目の記事として投稿することにした次第です。

 これは非常に大事なことなのですが、本稿は単なる殴り書きです。テーマばかりは壮大ですが、思い立ってからわずか1日未満で書き上げた記事ですので、根拠に乏しく、理論は短絡的であり、こじつけも多分に含まれることが想定されます。あくまでご自身においてお考えになるうえでのひとつのきっかけ、井戸の誘い水程度のものとしてお読みいただけますと幸いです。

 上記の内容をご理解いただけましたら、さっそくミスティアイランドレスキュー、ヒアウィゴー。

【目次】

ディーゼル機関車への差別

 まずは『MIR』冒頭のあらすじを辿りつつ、本作でトーマスがディーゼル機関車に対して見せる差別的な言動について紹介します。

 ソドー島に新しく建設予定の施設「ソドーレスキューセンター」。その建材に使われる特別な材木「ジョビの木」がブレンダムの港に到着。トップハム・ハット卿からもっともよく働き、いちばん役に立った機関車にジョビの木を運ぶ権利を与えると言われたトーマスは、自分も役に立つために頑張っていると主張するディーゼルに向かってこんなことを言い放ちます。

でも、ディーゼルこの仕事を頼まれるのは君たちじゃないんだ。蒸気機関車さ!

 もっとも働き者で役に立つ機関車に、ディーゼル機関車が選ばれるわけがないと言っているのです。本編開始5分やそこらで。これを差別発言と言わずしてなんと言うのでしょう。

 その後逆上してジョビの木を勝手に持ち去り、建設中の橋で落下しかけたディーゼルを救出したことでトーマスは一躍ヒーロー扱いを受けますが、ディーゼルを怒らせて事故の遠因を作ったのが他でもないトーマス本人であったことは誰も知る由もありません。トップハム・ハット卿もディーゼルは「困ったことをしてくれた」としか言わず、ただ彼が不意に思い立って貨車を持ち出したと誤解しているようです。むしろあれこれ言い訳しなかったディーゼルのほうが偉いんじゃないのかこれ。そしてトーマス自身も自分の言動を微塵も振り返ることなく、「ヒーロー」という評価にすっかり舞い上がってしまいます。実際はマッチポンプもいいところなのに。

 そしてその後、少し飛んでミスティアイランドに漂着して二日目に、「機関車には水が必要だ」と考えたトーマスが川沿いを走れば前日に出会った機関車たちが見つかるかもしれないと思い立つ場面がありますが、ここの台詞は原語版では“All engines need water.”と発言しています。しかし当たり前のことながら、ディーゼル機関車電気機関車は水を使いません。彼の言う「すべての機関車」に蒸気機関車以外は含まれないというフランス人権宣言*1さながらの認知の歪みが表れています。

 ちなみにトーマスとディーゼルの対立はこれ以降の場面で回収されることはありません。ディーゼルはその後、港にトーマスを見送りに来るだけで以降は一切登場せず、ほかに登場するディーゼル機関車のキャラクターもソルティーとディーゼル10だけです。もっとも、後者の登場に関してはラストシーンで

そうやって笑っていられるのも今のうちだぞ、蒸気機関車め。ハハハ……待っていろ。

と不敵に笑うという次回作『ディーゼル10の逆襲』に繋がる演出となっています。ご存知のとおり、こちらは蒸気機関車ばかりが優遇されることに不満を抱いたディーゼル10がアクションを起こす物語。その冒頭でもトーマスは新入りのベルに「ディーゼル機関車は信用できない」と差別的な意見を吹き込んでおり、本作でのディーゼルへの態度との連続性がみられますが、ほかの蒸気機関車ともども最後には彼らの窮状を理解し、協力することを選びます。視聴者に残るモヤモヤをきちんと回収したことに拍手を送るか、1年間トーマスを差別主義者のまま放置したことを批判するかは人によって評価が分かれるところでしょう。私はどちらかといえば前者の側に立ちたいのですが、その1年のあいだに成長してコンテンツから離れる視聴者も多くいたであろうことを考えると後者の意見も無視できるものではありません。

ミスティアイランドと植民地支配

 さて、そんなトーマスはディーゼル救出のご褒美としてメインランドのレスキューセンターとやらに向かうことになり、大きな船の後ろになぜか細い鎖一本で繋がれ、なぜか線路の敷かれ筏になぜか乗り込みます。そして案の定夜中に鎖が切れて漂流する羽目になり、翌朝なぜか線路の敷かれた桟橋が海に突き出して見知らぬ島になぜか漂着。ここまでのツッコミは「なぜか」をもって代えさせていただきます。鬱蒼とした木々と深い霧に囲まれたその島の名は「ミスティアイランド」。出発の前にソルティーから聞いた話に登場する「謎の島」だったのでした。

 そこで彼が出会ったのは、島の原住民とでもいうべきダッシュバッシュファーディナンドのトリオ。原語版では通称「ロギング・ロコ」と呼ばれる、ジョビの材木の運搬を仕事にしている機関車です。……といってもほとんど仕事らしい仕事はしておらず、壊れたクレーンで材木を飛ばしたり、グラグラで危険な線路を走り回ったりという遊びに興じてばかりいるのですが。

 役に立つよりも楽しむことが大好きな彼らは繰り返し「遊ぼう」とトーマスを誘うものの、ソドー島に帰ることで頭がいっぱいの彼はまるで話を聞かず、貨車の効率的な運び方を教えるという見当違いな方法でロギング・ロコたちとの交流を図ります。その意図について、ナレーションではこう説明されています。

トーマスは彼らにもっと働いて欲しかった。早くジョビの木をソドー島に持って帰りたかったからだ。

 なんつうやつだ。相手の声に耳を傾けないばかりか、あわよくば自分の目的のために労働力としてこき使おうとしているとは

 そしてトーマスは彼らの懸念を無視してログローダーの「ヒーホー」に大量の燃料を使い、ソドー島直通のトンネルがあると聞けば「いまは塞がれている」という指摘を無視して飛びつき、結果ジョビの木の貨車と燃料切れを起こしたバッシュたちとともにトンネルで立ち往生する羽目になってしまうのでした。途方に暮れるトーマスはようやく舞い上がっていた自分を反省し、彼らに謝罪します。

ぜんぶ僕が悪かったんだ。僕は君たちより物知りで、いつも自分が正しいと思ってた。でも違った。僕がしたことはぜんぶ間違ってたよ。

 トーマスは言うまでもなくイギリスの機関車ですが、バッシュたちのモデルになったのはアメリの機関車*2だというのもなんとも示唆的ではありませんか。「新大陸」に押し寄せた白人の御多分に洩れず彼も原住民に対して差別的な偏見を持っており、バッシュたちは無知蒙昧な「野蛮人」だと考え、自分が「役に立つ」ための方法を教え導いてやらなければならないと思っていた、と言い換えることができるでしょう。

 この作品におけるトーマスの精神と行動はイングランド王国をはじめとする国々によるアメリカ大陸の植民地化の歴史をそのまま体現しています。すなわちミスティアイランドという“未開の地”を“開拓”しバッシュたちという“野蛮人”を“文明化”するという大義名分のもと、自分やその仲間が希求する物資(材木)と労働力(機関車)を祖国に持ち帰り、レスキューセンター建設という繁栄の足がかりにしようと企みます。最後には自分とロギング・ロコたちに優劣の差はないと学ぶものの、物資と労働力をぶんどること自体には成功し、以後のシリーズにおいてミスティアイランドは実質的なソドー島の植民地となり、資材の調達先*3や観光資源*4として一方的に利用されるようになります。

 バッシュたちもこの映画のラストにはすっかり懐柔されてしまい、綺麗なペンキをまとって「役に立つ」喜びを高らかに宣言します。もちろん彼らは機関車で、余暇という概念がある人間と事情は異なるという点は念頭に置きつつ、いったんアメリカ先住民が嬉々として糊のきいたシャツを着、イギリス人のために労働する結末を描いた映画があると想像してみてください。2025年の感覚からするとなんともグロテスクなオチではありませんか? キツい言い方をすれば、史実の植民地支配との違いなど手段が強硬なものから泣き落としと「友情」に変わった程度ではないでしょうか。

☆ふたつの差別が重なるところ

 ところで、ロギング・ロコたちの大きな特徴のひとつが燃料。劇中で本人たちが言及しているとおり、石炭ではなくオイルと薪を燃やして走ります。そのことを初めて聞いたとき、トーマスは驚いてこう発言します。 

オイル? ディーゼル機関車じゃないのに?

 そう、彼らはれっきとした蒸気機関車でありながら、燃料はディーゼル機関車と同じなのです。いや、詳しくないから厳密には種類が違うのかもわからないけど。少なくともトーマスの意識のうえでは、ロギング・ロコたちには序盤でトーマスが差別意識をあらわにしていたもうひとつの対象と重なる部分があるのです。物書きの端くれとしてはこの要素をもっと活用してもらいたかったな、と思ってしまうところです。燃やすものが石炭だろうが薪だろうがオイルだろうが、水を沸かそうがジェネレータを回そうが、彼らは等しく「機関車」だというメッセージを組み込めれば、次回作を待つまでもなくトーマスが抱えていたすべての偏見についてスムーズな解決を図ることができたのではないでしょうか。

 もっともシナリオの展開上、バッシュたちはトーマスがディーゼル機関車に偏見を持っていることを知る機会がありません、無理にその機会を作ろうとするならばトーマスに「ディーゼルと同じ燃料を使っているなんて信用できないな」などとさらなるヘイト発言をさせる必要が生じかねません。さらに言えば翌年に『逆襲』が控えている以上、トーマスが中途半端にディーゼル機関車への認識を改めてしまうと、パーシーがディーゼルたちの抱く孤独感に共感し、トーマスと意見を違えるという同作における重要な展開の意義が弱まってしまいます。複合的に考えればディーゼル差別の問題をいったん持ち越しとすることにはある程度の合理性があると言えそうなのですが……それでも前述のとおりすべての観客が次回作を目にするとは限りませんし、単純にもったいないという感覚も残りますね。

☆余談:キャプテンの決め台詞

 トーマスの言動とは悲しいほどに無関係なのですが、本作で初登場する救命モーターボート、キャプテンの原語版での決め台詞は“Full steam ahead!”*5モーターボートが蒸気で動くはずがないというのに。製作陣には正義の側に立ち、市民権を得ているものは「蒸気」という観念でもあったのか……などと言うのはさすがに意地が悪いでしょうが、こればかりはなんと評したものか判断に困るところです。単に汎用性が高く、口にしやすいフレーズを採用しただけだろうとは思うのですが。

☆まとめ

 さて、語りたい内容は以上です。まとめますと、

  • ミスティアイランド レスキュー大作戦!!』でのトーマスはディーゼル機関車」と「ミスティアイランドの機関車」のふたつの属性に対して無自覚な偏見を持つキャラクターとして描かれている。
  • そのうちディーゼル機関車に対する差別・偏見は本作では解消されず、次回作『ディーゼル10の逆襲』に持ち越しとなっている。
  • ミスティアイランドのロギング・ロコに対する偏見は、植民地時代の原住民に対する白人のそれと重ね合わせることができる。トーマスは本作を通じてそれが誤りであったことを学ぶが、結果としてミスティアイランドを事実上の植民地とすることには成功してしまっている。

といったところになりますでしょうか。

 極端な話、原作の『汽車のえほん』まで遡ればトーマスというキャラクターはもともと傲慢、かつ自信過剰なきらいのあるキャラクターではありますが、本作では自分の「正しさ」に病的なまでに固執し、八方塞がりになるまで間違っているのは相手の方だと信じて疑わない自分勝手な性格で描写されています。ロギング・ロコたちが知るわけもないトップハム・ハット卿の名前を持ち出してヒーローと評されたことを自慢するなど、どこか権威主義な振る舞いさえしています。文明に染まりきった現代人が経験の通用しない大自然の中に放り出され、自身の無力さを思い知るという展開は宮沢賢治注文の多い料理店』などとも類似する物語の定型のひとつですが、その枠に『きかんしゃトーマス』を当てはめようとした結果、トーマスのキャラクター像にこのような歪みが生じてしまったのでしょう。

 製作陣もそのことは薄々理解していたはずです。そうであるからこそ、この問題点をただフェードアウトさせるのではなく、次回作をまるまる一本使ってトーマスが自身のさらなる過ちに気づくまでの過程を描写していますし、本作の時点で偏見に晒されるディーゼル機関車からの「逆襲」があることを予期させるシーンをエンディング後に挿入してもいます。ですが、本作だけを単一の作品として評価するならば、やはり子ども向け作品の主人公のキャラクター描写としてあまり適切とは言えないのではないでしょうか。

 以上が『MIR』を再見したうえでの古川個人の感想になります。繰り返しになりますがこれは思い立ってから1日足らずで書き殴っただけの文章なので、内容は必ずしも正確とは限りませんし、論考と呼ぶにはあまりにも浅薄なものです。しかしこの記事、および『MIR』という作品が、誰もが無自覚に持ち得る差別や偏見についてみなさまにお考えいただくひとつのきっかけにでもなれば、書き手としてそれ以上の喜びはありません。

 それではまた何ヶ月先になるかわからない、そもそも存在するかもわからない次の記事でお会いいたしましょう。ありがとうございました!

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🔽『ミスティアイランド レスキュー大作戦!!』視聴はこちら

*1:1789年のフランス革命後、人間の自由や平等、言論の自由といった民主主義の原則を定めた基本原則。ただしここで言う「人間」とは“l'Homme”すなわち男性であり、女性は主権者に含まれていませんでした。

*2:バッシュとダッシュはベアハーバー製材所という製材所の1号機「ジプシー」、ファーディナンドはクライマックスという会社に製造された「C形」がモデルとされています。

*3:第14シリーズ「トーマスとジョビのき」ほか

*4:同「ワクワクするぼうけん」ほか

*5:日本語版では「全速前進だ!」と訳されています。

『スクスタ』桜坂しずく考

 本記事の執筆にあたっては「ぜるけん」様のブログ「Z-KEN's Waste Dump」の記事シリーズ、「キャラクターフォーカス」を参考にさせていただいております。突然のご連絡にも関わらず、快く記事の公開を許諾してくださいましたぜるけん様に、この場を借りてお礼を申し上げます。

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虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 公式サイトより)

 桜坂しずく(読み:おうさか・しずく)とは、メディアミックス作品『ラブライブ!』シリーズの一作、『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』に登場するキャラクターです。東京・お台場にあるという設定の高校「虹ヶ咲学園」に通う1年生の少女で、上記の作品名と同名の同好会に所属し、スクールアイドルとして活動を行っています。

 『虹ヶ咲学園〜』の物語はキャラクターの担当声優たちによるライブ、アプリゲーム、漫画、テレビアニメなど数多くの媒体で展開されており、それぞれ少しずつ趣向を変えたスクールアイドルたちの活躍を描いていますが、この記事では彼女たちが登場する最初のきっかけとなったアプリゲーム『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS(以下『スクスタ』)』における桜坂しずくのキャラクターに注目し、彼女がどのような人物で、思考や感性にどのような傾向がみられるのかを研究していきます。

 

目次

  • 『スクスタ』前史における「桜坂しずく」
  • プロフィールから見る「桜坂しずく」
  • ストーリーから見る「桜坂しずく」
    • キズナエピソード
    • メインストーリー
      • 第1章 みんなで叶える物語
      • 第2章 チャンスをつかめ! 〜 第4章 only our shine(後編)
      • 第5章 μ'sの秘密を探れ!
      • 第6章 勝負の行方 〜 第19章 ゾンビとの戦い
  • まとめ
  • おわりに
  • 参照・画像出典元
  • 脚注

 

『スクスタ』前史における「桜坂しずく」

 いちばん最初に「桜坂しずく」というキャラクターが登場したのは2013年、初代『ラブライブ!』から派生してリリースされたアプリゲーム『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル(以下スクフェス)でのこと。このときは青藍(せいらん)高校からの転入生*1という扱いでした。転入生としては最初期から実装されていたキャラクターのひとりで、実は『ラブライブ!サンシャイン』のAqoursよりもデビューが早いというのは有名なエピソードですね。

 その後2017年1月に実施された「第3回転入生総選挙」でエマ(現エマ・ヴェルデ)に次ぐ2位に輝き*2、後に『スクフェス』4周年記念企画「PERFECT DREAM PROJECT」にてエマ、近江彼方とともに新たなスクールアイドルグループのメンバーとして活動することが発表されました*3。そして『スクフェス』からさらに派生した『スクスタ』で「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(以下「ニジガク」)」の一員となり、他のニジガクメンバーやμ's、Aqoursとともに主人公格として活躍します

 2019年12月にはテレビアニメ版『虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の製作が発表され*4、2020年10月より1期が放送開始*5。2021年5月には2期の製作が発表され*6、こちらは2022年4月から放送された*7ほか、OVA、スピンオフ、そして現在(2024年9月)公開中の劇場版三部作「完結編」へと続いていくことになります。

 アプリゲームのオリジナルキャラクターからブランドの正式なメインキャラクターとなり、アニメ化も達成するというシンデレラストーリーを歩んだ「桜坂しずく」ですが、実はそのキャラクターは必ずしも地続きではありません。現在ニジガクで活動しているしずくも他校からの転入生という設定はあるものの、青藍高校や『スクフェス』での転入先である音ノ木坂女学院への言及はなく、元いた学校については不明となっています(ただし、ごく初期に展開されていた4コマ漫画には虹ヶ咲学園への転入前に青藍高校の制服を着ている描写があります)


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(「すごい てん☆ふぇす」第3回・第7回より)

 「ニジガク」のキャラクターとして定着してからも『スクスタ』とアニメ版では人物像の描写が大きく異なり、別世界線における異なる人格として描かれています。現在は『スクスタ』がサービスを終了してしまったことや、アニメにしか登場しないキャラクター「高咲侑」の活用といった観点から、どちらの世界線とも明言されない場合は主にアニメ版での描写が基軸となっています*8が、この記事ではあえて『スクスタ』のしずくに着目します。

 なぜ「あえて」なのかと言われれば「個人的な愛着」以上の理由はありません。サービス終了から1年以上が経過し、アニメ版でさえ完結に向かって動き出している今日、(同一の世界線と思われるビジュアルノベルゲームの製作が発表されているとはいえ)現状『スクスタ』のレガシーはもはや風前の灯火。この愛着までもが風化していくのを黙って見送るよりは何かの形で残しておきたいという、そんな勝手な想いからです。『スクフェス』でもなくアニメ版でもなく、『スクスタ』の桜坂しずくを推す者として持てる思いをすべて出し切り、彼女のすべてを書き尽くす所存です。

 ……と啖呵を切っておいて恐縮ですが、実際にはこの記事で「すべてを書き尽くす」ことはできていません。詳細は後述するものの、今回の研究対象は主として『スクスタ』のメインストーリー1stシーズンとキズナエピソード1〜13話のみです。2ndシーズン以降については今後改めて別記事を書くかもしれません。

 至らない点は多々あるものの、何とぞ最後までお付き合いいただけますと幸いです。

 では、参りましょう。これが『スクスタ』の桜坂しずくだ!

 

プロフィールから見る「桜坂しずく」

 まずは『スクスタ』公式サイトに記載されているしずくのプロフィールを確認してみましょう。

CV 前田 佳織里

スクールアイドル同好会と演劇部と兼部している女の子。

しっかり者の優等生だが、演劇と愛犬の話になると周りが見えなくなることもしばしば。

 キャラクター紹介文では「しっかり者の優等生」という長所と、「周りが見えなくなる」という短所が端的に綴られています。それに続く「意気込みコメント」では、しずく本人が以下のように語っています。

みなさん、こんにちは。桜坂しずくです。

私はお芝居をすることが大好きで、学校では演劇部に所属しています。

衣装とかも自分たちで作って、定期的に公演もしてるんですよ。

それから、演劇の役に立つかもと思ってスクールアイドルの活動も行なっていたのですが、

今回、尊敬する先輩に、

『スクールアイドルとして、もうひとつ上のステージを目指してみようよ』

と誘われて、私、気づいたんです。

演劇もスクールアイドルも、観に来てくれた人を楽しませて、感動させて、

そして笑顔になってもらう為の表現の場、一緒なんだってことに。

だから、もっと積極的にスクールアイドル活動に挑戦してみようと思いました!

演劇部で鍛えた表現力を武器に、皆さんを笑顔にできるよう精進していきます。

まだまだ不束者な私ですが、私の精一杯の表現を観に来てくれたら嬉しいです!

よろしくお願いします!

 最初に自分の所属を「演劇部」と語っていることも含めて、あくまでも自分の本懐は演劇、スクールアイドル活動はサブという意識が前面に表れていますね。ともすれば「今までは片手間でやっていました」という意味にも取られかねない書き方ですが、それは本来しずくの意図するところではないはず。というのもメインストーリー1章の時点で、かすみの口から「しずくはスクールアイドル活動がしたくて虹ヶ咲学園に転入してきた」「高校生活はスクールアイドルにかけると言っていた」ということが語られているからです。

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(メインストーリー1章より)

 では、しずくはなぜわざわざこんな持って回った言い方をしているのでしょう? まだ設定が十分に固まっていなかったから、というのもありえなくはありませんが……。

 参考になりそうなのは、『スクスタ』リリースに先駆けて展開されていた「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 スクフェス分室」の連載第1回。しずくが意気込みコメント収録直前に「あなた」と交わした会話を読むことができ、ここではしずくは以下のように語っています。

「私、知ってます。演劇部の公演、何度も観に来てくれましたよね?

 先輩が、私たちのお芝居を見るキラキラした目が忘れられませんでした」

「それだけ本気で、私のことを気にかけてくれているってわかったから、

 そんな先輩が一生懸命に誘ってくれたから、

 私、今まで以上にスクールアイドル活動を頑張ってみようって思ったんです」

「先輩と一緒に、先輩の夢見ている舞台を目指してみたいって、そう思ったんです。

 お芝居とスクールアイドル。違うところはありますけど、

 観に来てくれた方に楽しんで欲しい、笑顔になって欲しいっていう想いは一緒ですよね?

 私、一生懸命頑張りますから、ご指導よろしくお願いします」

 内容にほとんど差はないものの、「もっと積極的にスクールアイドル活動に挑戦してみようと思いました」にあたる部分が「今まで以上にスクールアイドル活動を頑張ってみようって思ったんです」という言い回しになっているだけでもかなり違った印象を受けるのではないでしょうか? これがしずくの素直な心情であるならば、意気込みコメントがああも後ろ向きな言い回しになっていることはますます謎めきを帯びてきます。単に二足のわらじであることへの行きすぎた謙遜という可能性もありますが、ひょっとしたら他にも理由があるのかもしれません。

 以下は完全に憶測や空想の領域になるので読み飛ばしていただいても結構なのですが、私が考えついた理由を挙げておきます。それはスクールアイドルへの情熱が持ち味のせつ菜や他校のスクールアイドル(矢澤にこ等)への遠慮から、あえてアピールを控えめにしたというもの。後述するようにしずくは他メンバーの個性を尊重する姿勢の持ち主なので、情熱を語るには自分以上の適任がいると考え、彼女たちと食い合わないようちょっと冷めた雰囲気を出しつつ、自分にしかない「お芝居が好き」という特徴を語るに留めた……という解釈はどうでしょうか?

 

ストーリーから見る「桜坂しずく」

  さて、根拠に乏しい妄想を語るのはこのくらいにして、ここからはシナリオ中におけるしずくの具体的なキャラクター描写を見ていきます。まずはしずくと「あなた」の交流にフィーチャーした「キズナエピソード」(1〜13話)でキャラクターの大まかな成長過程をつかみ、続いてメインストーリー1stシーズンでの活躍に着目していきます。

  なお、キズナエピソード14話以降はキャラクターの成長譚というよりおまけのサブプロットという味わいが強くなってくるため、大きく取り上げることはしません。また、本人以外のキズナエピソード等での出番については量が膨大でカバーしきれないため除外します。

 メインストーリー2ndシーズン以降については記事を改めて研究を行う可能性がありますが、しずくに関してはキャラクターの新たな一面が見える場面はそう多くなかった印象なので、いったん1stシーズン(厳密にはそれに続く「Intermission」の2章も含みます)のみを参照して論じることとします。

 また、参照元である「【スクスタ】ストーリーアーカイブ公式チャンネル」にアップされていないイベントシナリオサイドストーリーは現状公式に確認する手段がないため、こちらもいったん研究の対象からは除くこととします。

 

キズナエピソード

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キズナエピソード2話より)

 しずくのキズナエピソードは、「あなた」が彼女の演劇に対する愛情の深さを再確認するところからスタートします。幼いころから演じることが大好きで、語りだすと周囲を置き去りにしてなお止まらなくなってしまうしずく。そんな彼女は、ステージの上でも自分の「理想のスクールアイドル」を演じることに全力を注いでいました。


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キズナエピソード6話より)

 しかし、他メンバーに比べるとファンからの反響は今ひとつ。「あなた」はその理由を、演技が介在することによってしずく本人のいいところが隠れてしまっているためではないかと分析します。その言葉を受け、しずくはありのままの「自分自身」を表現するパフォーマンスへの挑戦を決意。


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キズナエピソード7話より)

 そうして迎えた次のライブで、しずくは緊張しながらも普段どおりの自分の姿を表現することに成功し、観客も今までにないほどの盛り上がりを見せます。が、しずくは浮かない表情でした。理想のイメージには程遠いぎこちなさ全開のパフォーマンスだったにもかかわらず、高い評価を得た事実に戸惑わずにはいられなかったのです。

 今まで自分がしてきたことは何だったのか、「私らしさ」がわからなくなったと悩みを吐露するしずくに、「あなた」は他のみんながどんな想いでスクールアイドルをやっているのかを聞いてみてはどうかと促し、しずくはさっそくAqoursのもとへスクールアイドルを始めた理由を尋ねに向かいます。

 「あなた」としずくの間には明確な認識のギャップがあったことがわかる場面ですが、それでも前と同じように「あなた」からの提案は素直に実行していますね。流されがちと言ってしまっては元も子もありませんが、信頼を寄せていることがうかがえます。

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キズナエピソード8話・9話より)

 Aqoursの発起人である千歌はμ'sへの憧れがきっかけだと答えますが、「μ'sの真似から始めたのか」というしずくの質問には首を横に振ります。μ'sの魅力は彼女たちだけのもので、他の誰にも真似はできない。だから自分たちもAqoursだけの輝きを見つけたいのだという千歌にメンバー全員も賛同します。

 続いてμ'sのもとを訪れるも、しずくはお芝居で鳥の役を演じることになったという穂乃果から逆に演技の相談を受けることに。空を飛ぶ気持ちを想像し、夢中になるあまり屋根から飛び降りそうになったという彼女の話をヒントに、しずくは遂にひとつの答えに辿り着きました。


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キズナエピソード9話より)

 憧れを持ちつつも自分たちのオリジナリティを追い求める千歌と、真似をするにも形ではなく気持ちから入ろうとした穂乃果。そんな二人の話を聞き、しずくは自分にとっての「お芝居」とは他の誰かの見た目を真似たものにすぎず、自分だけの表現がどこにもなかったことに気づいたのです。

 自分だけの表現を模索するべくしずくが取った次のアプローチは、同好会メンバーを観察し、なりきること。あざと可愛いかすみ、元気いっぱいの愛、大人の魅力を持つ果林……それぞれの表現を体験する中でしずくが見つけ出したものは、自分の中に根付いているお芝居への愛情に他なりませんでした。


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キズナエピソード11話より)

 これからも「演じること」による表現を続ける決意を固めたしずくは、上辺だけの存在でしかなかった「理想のスクールアイドル」について真剣に考え抜き、心の底からなりきることで、最高の表現を届けたいと宣言します。ノートにびっしりと書き込まれた詳細な設定の仕上げとして、しずくは「あなた」に新曲の作成を依頼し、「あなた」も「二人でこのキャラクターを完成させよう」と喜んで引き受けます。

 ところで、この一連の流れでしずくが知恵を借りに行く相手は、沼津のAqours秋葉原のμ's→同じ学校のニジガクメンバーと、普段の物理的な距離が遠いチームから順になっています。あるいは、距離が近ければ近いほど素直に頼れないとも解釈できますね。そんな中で常に一番の相談相手であり続けている「あなた」への信頼はやはりひときわ特別なものだと言えそうです。


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キズナエピソード13話より)

 そうして生まれた新曲『オードリー』を引っさげてのライブで、「あなた」はしずくの真骨頂を目にすることになります。しずくが演じるスクールアイドルは彼女と別人のようでありながら、心の底からお芝居を楽しむ桜坂しずくの姿もたしかにステージ上には存在していたのでした。


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キズナエピソード13話より)

 しずくの表現力を見せつけられた「あなた」は、自分らしさを出してみるべきだという以前の自分のアドバイスは間違っていたと謝りますが、しずくはむしろその言葉は自分にとって必要なものだったと感謝を伝えます。自分とは異なる視点からの意見も柔軟に取り入れる姿勢が見えますね。無限の表現を生み出す演技力こそがしずくの最大の長所であると確信を深めた二人は、ふたたび次なるスクールアイドルの役作りのために動き出すのでした。

キズナエピソードのまとめ】

  • 何よりも演じること、自分ではない誰かになりきることが大好き。演技をすること、楽しむことこそがしずくにとって最大の自己表現。
  • ただし、当初は形を真似ることばかりに気を取られていて、内面や心情に想いを寄せることをしていなかった。
  • 自分にとっての理想のイメージはあるが、それとかけ離れた提案でも柔軟に受け入れる。
  • 誰かを頼るときは近くにいる人間ほどハードルが高い。例外は「あなた」で、常に真っ先に相談するなど厚い信頼を寄せている。
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